『天使の梯子』 村山由佳
バイト先のカフェで耳にした懐かしい声。 それはフルチンこと古幡慎一が高校時代に思いを寄せた先生、斎藤夏姫のものだった。 8歳年上、29歳の夏姫に、どうしようもなく惹かれていくフルチン。 だが彼女には決して踏み込めないところがあった…。 10年前の「あの時」から夏姫の心には特別な男が棲んでいるのだから―。 傷ついた心は再生するのか。愛は蘇るのか。それぞれの思いが交錯する物語。
心臓が痛い。。
『天使の卵』 もすごく痛かったけれど ちょっと違う痛さ。
悲しすぎて 自分まで混乱しちゃって なんだか気持ちの整理がつきませんが・・
でも読んでよかったー。。
『卵』 のときよりも 少しだけ救われた気がしました。
読む前は “へぇー 続きがあったんだぁ” くらいにしか思っていませんでしたが
10年たってから続編を書いた作者さんの強い想いが伝わってきた感じがします。
作品の空気はそのままに・・より高いところで完結していてすごい小説だなぁと思いました。
自分自身の感情を受け止めること 向き合うこと
ずっと消えない悔いを背負い続けること
読んでいてとても苦しく切ないお話ですが 大事なことに気づかされます。
男性ってこんなに繊細なの?!と思いながら読んでいましたが
実際のところはどうなんでしょう?^^;
男性の心のうちを深くきく機会ってなかなかないので よくわかりませんが
主人公に共感できる男性も多いのかもしれません。
(こういう恋愛小説はあまり読まないかもしれないですが・・)
読んでいたら 歩太くんのことが好きになっちゃって(←バカ^^;)
でも 歩太くんの中にいる春妃には絶対かなわないなーって
勝手に切なくなっちゃって。。(←大バカ^^;)
やり場のないモヤモヤが残りました。。。(笑)
でもそれが不快じゃないのが不思議。
素敵な作品です。