2008-06-16から1日間の記事一覧

『淋しいのはお前だけじゃな』 枡野浩一

振り向いてくれたけれども 「がんばれ」 はたぶん自分に言った言葉だ――。 残業続きで恋人に会えない夏の日々、文芸部の美少女と何も起こらなかった高校時代、 今も発熱し続ける叶わなかった夢…。 短歌の背後にはいつも、淋しくて優しいストーリーがあった。 …

『こころ』 夏目漱石

親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、 自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。 鎌倉の海岸で出会った “先生” という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から 間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主…