『クワイエットルームにようこそ』 松尾スズキ

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  恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。

  そこで拒食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。

  普通と特別、正常と異常………境界線をさ迷う明日香がたどり着いた場所はどこか?

  悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。




早く文庫になれぇーーと念じていたら 私の願いが届いたようです(笑)




解説には “女性主人公の描き方が長嶋有のようにウマイ” と書かれていましたが

確かにそうかもしれません^^

(乱暴な言葉遣いがちょっと気になってやっぱり男性だなぁと感じる部分もありましたが^^;)




最初は、こんなキワドイ話 よく書けるなぁ~って思いましたが

読んでいるうちに 誰にでも起こりうるような気もしてきて 少し怖くなりました。

自分がこういう状態になる可能性も十分あるんじゃないか・・って。



何が正常なのかなんて 考えてみたらよくわからないわけで。

ここまでいったらヤバイかも?っていう境界線は個人個人ちがうわけで。

他人の感覚はなかなか自分にはわからないし、逆もまたそうですよね。



読み終わる頃には 主人公・明日香がすごく身近に感じられました。



正気と狂気の狭間で揺れ動き苦しんだ彼女が

病院を出たときにみた青い空は きっと優しく穏やかで眩しい色だったに違いありません。

最後はちょっと切なくて 涙腺がゆるんでしまいました。







映画も待ち遠しいです☆

特典を2つもらうために前売券を2枚買ったんですけど

妹は一緒に行ってくれないらしいので(笑) 自分で2回観ちゃいます(;▽;)!!