『星々の舟』 村山由佳
禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、
居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱えて――。
愛とは、家族とはなにか。
別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、
家族は「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。
夜中のファミレスでひとりすすり泣く女・・(←私。)
『空中庭園』に似た感じの作品なのですが
それぞれが抱えるモノが悲しくて 涙が出ました。
最後に 戦争に行ったお父さんの話が出てくるのですが、それも切ない。
ちょっと古い時代の、叶わぬ恋。
最後にお父さんは
幸福とはよべない幸せも、あるのかもしれない。
と 言うのですが、ほんとにそうなのかも・・と思いました。
幸せって個々が感じるモノですし。
それぞれの恋の話を通じて、
切ない事情の中での“幸せ”もあるのかなぁと感じました。