『薔薇いろのメランコリヤ』 小池真理子
道端で偶然年上の美しいエマと知り合った18歳の私。 贅沢で気難しく奔放で孤高、そのうえ匂い立つばかりのエロティシズム――。 18歳の私はエマからすべてを学んだ。 どんなふうに男から抱かれるのか、どんなふうに喘ぐのか、 どうやって悦楽のさなかに落ちていくのか。 人が人を好きになる罪悪と悦び。 愛し合えば合うほど陥る孤独という裂け目。 誰も描き得なかった愛と哀しみに踏みこみ、小池ロマンの分岐点となった恋愛小説の金字塔。
年を重ねても多くの男性を惹きつける美しい女性エマ。
しかし、彼女にとってたったひとりの人が、若い女性を選んでしまったという事実。
どれだけ美しくても、いつかは老いる…
気高い女性だったエマが突きつけられた現実。エマが受けてしまった衝撃。
構造自体は “もつれた三角関係” という感じですが
仕事や家族、恋人、結婚、、色々な問題が絡んでいて 考えさせられました。
それぞれの苦悩が手に取るように感じられて
苦しくて切なくて 読んでいて本当にしんどかったです(^^;)
読み終わって感じたのは 素敵な題名だなぁということ。
薔薇色に見える 果てしない憂鬱。
エマが感じてしまった 「老い」 に対する苦悩のことなのかなぁと思いました。